POSレジとは? POSレジの機能や画面を徹底解剖!
2024.07.25
view 59
小売業や飲食業界での効率化や業績向上のカギとして注目されているPOSレジ。しかし、具体的にPOSレジがどのような役割を果たすものなのか、その機能や画面がどのように構成されているのか、まだ詳しく理解されていない方も多いかもしれません。
さらに、ビジネスの成長や効率化を模索する中で、ERPシステムとの連携も重要なテーマとなっています。
この記事では、POSレジの基本的な概念から多彩な機能や画面の特徴、そしてERPとの連携方法について、分かりやすく説明します。
目次
POSレジとは?
POSレジとは、POSシステムを活用したレジのことです。
POSとはPoint Of Saleの頭文字を取ったもので、「販売時点情報管理」と訳されます。小売店で、来店客から金銭を受け取って品物を受け渡した時点で、「商品名・数量・金額・販売日時」といった取引内容のデータを記録、収集します。さらに、これらのデータをもとに、売上管理や在庫管理などを実施するところまでが含まれます。これを実施するためのシステムや手法をPOSと呼びます。
また、「レジ」とは、レジスター(register)の略で「金銭登録器」と訳されます。
今や店舗販売に欠かせない存在となりつつあるPOSレジですが、そもそもPOSレジとは何なのか、詳しくみていきましょう。
POSレジの歴史
まず、POSレジを知る前に、「レジスター」についておさらいしましょう。日本では以前、お店で商品を販売する際に、そろばんを使ってお客様に支払い金額を計算していました。そこで登場したのが「レジスター」です。
世界初のキャッシュレジスターが誕生したのは1878年(明治11年)であり、日本で初めてキャッシュレジスターを輸入して使い始めたのは1897年(明治30年)とされています。レジスターの登場により、金額を打ち込むことで合計金額を計算することができるようになり、これが世界中に広まりました。
1970年代になると、レジスターにバーコードを読み込む機能が追加されました。これがPOSレジの始まりです。金額だけでなく、時間や場所なども自動で記録できるようになりました。POSレジは、従来のレジスターでは実現できなかったデータ活用を可能にする画期的なレジスターなのです。
データを活用することで売上を伸ばすこともできるため、以降、POSレジは急速に普及し、現在では若い世代にとってPOSレジ=レジという認識が一般的になっているのではないでしょうか。
POSシステムとPOSレジの違い
POSレジについては何となく理解できたかもしれませんが、ではPOSシステムとは何でしょうか?と疑問に思う方も多いかもしれませ
在庫管理機能
多くのPOSレジには在庫管理機能が備わっています。
販売が行われると同時に在庫データが更新されるため、在庫をリアルタイムで把握することができます。
また、自動発注機能と組み合わせることで、発注数を自動で調整することができ、過剰在庫を抱えたり、販売機会を逃したりすることを防ぐことができます。
顧客情報管理機能
POSレジでは、会員カードやポイントカードなどの顧客情報と販売情報を連携させることができます。
蓄積された顧客データと販売データを分析することで、購買の傾向を把握し、販促企画などに活用することができます。
勤怠管理機能
POSレジには、スタッフの勤怠管理機能が含まれているものもあります。タイムレコーダーや出勤簿の入力、シフト作成が可能です。
これを利用すれば、店舗内でのタイムカードや出勤簿の用意が不要になり、業務の効率化やコスト削減につながります。
POSレジを導入するメリット
POSレジを導入すると、初期費用に二の足を踏んでしまうかもしれませんが、その費用対効果を考えれば、素晴らしいメリットが理解できるはずです。
会計業務の効率アップ
従来のレジスターは、主に計算機の一部として使われ、レジ係が商品価格を見て手で入力する方式でした。
一方、POSレジは、商品に付いているバーコードを読み取るだけで正確な金額を計算できるため、人為的なミスがなくなるのが大きな利点です。バーコードを読み取るだけなので、使い方が簡単で覚えやすいです。
ただし、これは商品にバーコードが付いている場合に限ります。店舗独自の価格設定がある場合、バーコードを作り直したり貼り替えたりする必要があります。また、店舗の管理者は、これらのデータをPOSシステムに入力する必要があります。
会計管理がしやすい
チェーン店や大規模店舗では、POSレジの導入や管理は本部が一括して行います。物理的に本部と店舗が離れていても、システムが連携されていれば、リモートで管理することが可能です。
店舗内でも、POSレジとPOSシステムが別々の場所にあっても、データが自動で同期されるため、集計のためにレジとシステムの間を行き来する手間が省けます。
ただし、この仕組みを利用するには、POSレジとPOSシステムをインターネットに接続する必要があります。店舗内にインターネットを整備する必要があるため、その点がデメリットと言えます。
在庫を最適化できる
POSレジを使うことで、店舗の在庫状況をリアルタイムで把握できます。
このため、在庫に合わせて発注数を調整できるようになり、過剰在庫や在庫不足による販売機会の損失を減らすことができます。
在庫を最適化できるという点は、POSレジ導入の大きな利点の一つです。
売上データを収集・蓄積できる
POSレジを活用すると、商品名や数量、金額、販売日時などの販売情報を収集・記録できます。これらの情報を外部データ(例: 天候や周辺のイベント情報)と組み合わせて分析することで、商品の仕入れや販促企画、スタッフのシフト管理などに役立てることができます。その結果、コスト削減や売上増につながる可能性があります。
複数店舗のデータを一元管理できる
POSレジを使用すると、複数店舗での販売情報を本部に集約できます。これにより、多店舗運営においてデータを一元管理できます。その結果、データ管理の効率化が図れ、全社的な販促企画に活用したり、在庫が不足している店舗に在庫を移動させたりする対応が可能になります。さらに、様々なアイデアを活用することで、全体の最適化を図ることもできます。
キャッシュレス決済にもスムーズに移行できる
最近では、キャッシュレス決済がますます広がっており、それに適切に対応することが店舗運営にとって不可欠です。
POSレジを導入することで、さまざまなキャッシュレス決済方法にスムーズに対応できるようになります。
これにより、お客様の利便性が向上するだけでなく、現金取り扱いに伴うリスクを軽減し、経理業務の効率化にもつながります。
POSレジを導入するデメリット
金銭コストがかかる
当然ですが、これまでPOSレジを導入していなかった店舗には、初期費用や運用コストがかかります。
導入の効果を評価し、費用対効果の高いものを導入する必要があります。
停電時には使用できない
POSレジは電子機器なので、電力が供給されていないと使用できません。したがって、停電時には予備電源がない限り、機能しません。
緊急時に備えて、予備電源を準備するか、手動での操作方法をトレーニングしておくことが重要です。
インターネット接続が必要
POSレジでは、データの送受信にインターネットを使うため、インターネット接続が必要です。もし店舗に回線が引かれていない場合は、導入費用に加えて工事費用が必要になります。
情報セキュリティのリスクがある
インターネットを利用することは、外部からのサイバー攻撃のリスクを招く可能性があります。そのため、POSレジを使用する際には、サイバーセキュリティのリスクに対処する必要があります。POSレジ自体のセキュリティ対策だけでなく、WiFiなどのネットワークのセキュリティ対策も重要です。
また、脅威は外部からの侵入に限定されません。最近では、内部からの情報漏えいインシデントも増加しています。情報セキュリティ事故を防止するためには、スタッフの教育も重要です。