こんにちは。無人決済店舗システムを提供しているTOUCH TO GO 編集部です。
近年ではセルフレジのようにセルフサービスで会計できるシステムが登場し、最新技術を用いた無人販売所の運営が可能となっています。
しかし、いざ無人販売所を開業するとなれば、「何が必要なのかわからない」と悩む方も多いと思います。
そこで今回の記事では、無人販売所の開業に必要なシステムや盗難対策、導入事例を紹介します。自治体への許可や届出、補助金についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
無人販売所とは?
無人販売所とは、店内にスタッフを配置しない店舗形態のことです。
無人販売所にはレジ対応や顧客対応をおこなうスタッフはおらず、顧客は入店後に商品を選び、セルフレジで会計を済ませて退店します。
ひと口に「無人販売所」といっても、以下のようにさまざまな店舗形態があります。
- 複数台の自動販売機を並べた店舗
- 既存店舗にセルフレジを導入して無人販売スペースを設置している店舗
- 販売スペースごと新規で設置した無人店舗
このような無人販売所は、コロナ禍において「人との接触を避けて買い物できる」という背景のもと急速に広まり、注目を集めました。
行動制限がなくなった今も、人件費削減や人手不足の解消に期待できる手法として多くの企業が参入しており、市場は拡大傾向にあります。
(出典:ミック経済研究所、「無人店舗市場向けソリューション・システム市場の実態と将来展望 2023年度版」を発刊)
以前話題となった餃子の無人販売が増えた理由について、下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
関連記事>>餃子の無人販売所が増えた理由とは?今おすすめの店舗も紹介
無人販売所の開業に必要なシステム3つ
無人販売所の開業には、揃えるべきシステムがあります。
ここでは、無人販売所の開業に必要なシステムを3つ紹介します。
セルフレジシステム
無人販売所には、顧客自身で会計を済ませるシステムの導入が欠かせません。セルフレジシステムとは、顧客が商品登録から精算まで、レジにおける一連の作業をおこなえる設備のことです。
導入にあたりセルフレジシステムを選ぶ際は、以下のポイントに注目してみましょう。
- 販売したい商品に対応している
- 誰でも簡単に操作できる
- 設置したいスペースに合うサイズ
また、汎用タイプのセルフレジシステムをお探しの方には、「券売機」「セルフ後会計レジ」「セミセルフ・セルフレジ」の3役を1台でこなす『TTG-MONSTAR』がおすすめです。
紙が切れたりエラーが発生しても稼働可能なシステムのため、これ一台で店舗を無人化している事例もございます。
あらゆる業態に対応可能かつ省スペースで設置できるため、はじめて無人販売所を開業する方にも最適なセルフレジとなっています。
遠隔接客システム
「店内スタッフ不在」という無人販売所の運営形態では、遠隔で接客できるシステムの導入も必要です。
遠隔接客システムとは、ビデオ通話やチャット機能などを使い、店内にいる顧客からの問い合わせにリアルタイムで対応できるというものです。
顧客とスタッフの対面はありませんが、遠隔地からコミュニケーションがとれるため、機会損失の回避や顧客満足度の向上に期待できます。
防犯システム
人の目に触れにくい無人販売所では、防犯システムの設置は必須となります。
近年では、AIを活用したものも登場しており、怪しい動きに反応するものや、不正行為を遠隔で知らせるものなど、提供されている防犯システムも多種多様です。
また、防犯システムは複数組み合わせることで、セキュリティ強化につながります。
そのため、防犯カメラやセンサー、スマートカメラなど、店舗の広さやレイアウトなどを考慮したうえで、必要な防犯システムを設置するとよいでしょう。
無人販売所の開業には許可が必要?
無人販売で扱う商品やサービスによっては、事前に営業許可や届出が必要になります。
以下の表に無人販売所で扱うことの多い、食品関係の許可や資格をまとめていますので、該当する項目を確認してみてください。
野菜・果物を仕入れて販売する場合 |
・野菜果物販売業の届出 |
冷凍食品を仕入れて販売する場合 |
管轄の保健所への届出 |
冷凍食品を製造・販売する場合 |
・冷凍食品製造業 ・複合型冷凍食品製造業 ・冷凍冷蔵倉庫業 |
出典:
なお、上記で紹介したすべての許可や届出が必要になるわけではありません。
販売する商品や加工内容などによって許可・届出が必要かどうかは変わるため、判断が難しい場合は管轄の保健所へ問い合わせてみてください。
以下の記事で、無人販売所における許可申請の手続きと書類について解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事>>【ビジネスチャンス】野菜の無人販売許可を取得して自己ブランドを確立
無人販売所の開業に活用できる補助金
政府が実施する補助金を活用することで、無人販売所の開業コストの負担を軽減できます。無人販売所の開業に活用できる代表的な補助金は次のとおりです。
【事業再構築補助金】
事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナにおけるビジネスモデル構築を対象とした補助金です。
補助対象の幅が広く上限金額が高いのが特徴で、店舗型無人販売店舗で必要なシステムも対象となっています。
【中小企業省力化投資補助事業】
また、中小企業省力化投資補助事業は、人手不足解消が見込まれるIoTやロボットの導入を支援するための補助金です。
無人販売を含む小売業では、自動券売機や自動精算機、掃除ロボットなどの機械購入が対象となります。
【IT導入補助金】
IT導入補助金は、業務効率化やDX化に向けたITツールを導入する際に活用できる補助金です。
補助対象となるITツールは補助金HPに公開されているものに限定されますが、交付が決定したあとでの購入手続きとなるため、費用の負担を確実におさえられます。
無人販売所のメリット
無人販売所には、有人販売では得られない多くのメリットがあります。
ここでは、無人販売所の代表的なメリットを3つ紹介します。
スタッフがいなくても商品を販売できる
1つ目は、スタッフがいなくても商品を販売できることです。当然ながら、有人の店舗であれば店内に常駐するスタッフの人件費がかかります。
しかし、無人販売所ではスタッフ不在でも商品を販売できる体勢を整えているため、人件費を最小限におさえることが可能になります。
24時間365日営業できる
2つ目は、24時間365日営業できることです。夜中や早朝などの時間帯はスタッフを確保するのが難しく、営業時間が限定されてしまうケースもあります。
その点、無人販売所であればシステム障害がない限り24時間365日いつでも稼働できるため、営業時間の制約がなくなります。
在庫管理をデジタル化できる
3つ目は、在庫管理をデジタル化できることです。多くの無人販売所では、陳列する商品にバーコードやRFIDタグをつけたり、陳列棚に重量センサーが設置されています。
これらのシステムは在庫管理の効率化が図れるだけでなく、数え間違いというミスをなくすことにもつながります。
無人販売所のデメリット
無人販売所には、いくつかのデメリットがあります。
どのようなデメリットがあるのかを把握し、開業前に対策を考えておきましょう。
万引きのリスクがある
1つ目のデメリットは、万引きのリスクがあることです。
無人販売所では「誰もいない」という状況を悪用し、精算せずに持ち去るというトラブルの懸念があります。
万引きや盗難などによる利益損失を最小限におさえるためにも、考えられるリスクを洗い出し、可能な限りのセキュリティ対策をおこないましょう。
スタッフによる接客ができない
2つ目のデメリットは、スタッフによる接客ができないことです。
店舗の運営を省人化できるのは無人販売所の大きなメリットですが、その反面で「接客ができない」というデメリットにもなります。
顧客が商品やサービスについて聞きたいと思っても、店舗にスタッフがいなければ諦めて退店してしまうかもしれません。
このような事態を避けるためにも、店内にいる顧客に遠隔で接客・サポートできるシステムを導入することが大切です。
システム障害が発生すると売上に影響する
3つ目のデメリットは、システム障害が発生すると売上に影響することです。
無人販売所のシステムは電気や電波を使ったIT機器のため、システムに異常が発生すると、正常に動作しなくなります。
長時間のシステム障害は売上に大きな影響を及ぼすことになるため、早期復旧を目指さなければなりません。
なお、システム障害を発生させないためにも、定期的なメンテナンスが必要となります。
無人販売所に欠かせない盗難対策を紹介
ここからは、無人販売所で重要な役割を担う「盗難対策」について紹介します。
思わぬトラブルの発生を防ぐためにも、以下のような盗難対策を徹底しましょう。
監視カメラの設置
入店・店内での行動・退店という一連の流れを記録するためにも、監視カメラを設置しましょう。
監視カメラがあることで万引き・盗難被害の証拠映像として残せますし、犯人特定にも役立ちます。
また、監視カメラの設置は「誰かに見られている」という意識を顧客にもたせられるため、犯罪を思いとどまらせる効果も期待できます。
顔認証システムの導入
顔認証システムは、人の顔をカメラで映して目や鼻などの特徴をデータ化・認証するものです。
不審な動きをする人物や万引き常習犯を検知するとアラートによりスタッフに知らせるなど、店舗内にスタッフがいなくても犯罪抑止力として高い効果に期待できます。
セキュリティタグの活用
商品ごとにセキュリティタグをつけることで、万引きや未精算での持ち去り防止などに役立ちます。
一般的には、「RFIDタグ」や「EAS(電子式商品監視)タグ」などのセキュリティタグが使われています。
防犯ゲートの導入
先ほど紹介したセキュリティタグは、防犯ゲートと組み合わせて導入されることが多く、「未精算商品がゲートを通るとアラームが鳴る」という仕組みとなっています。
セルフレジやセルフオーダー機と連動し、決済が完了しないとゲートが開かない防犯ゲート『TTG-GATEWAY』も登場しており、無人販売所をはじめカフェやコワーキングスペースなどの有料ブースにも活用されています。
無人販売を実現する「TTG-SENSE」
TOUCH TO GOが提供する「TTG-SENSE」は、既存店・新店のどちらにも対応できる無人決済システムです。
区画に合わせて自由にレイアウトできて、取扱商品やコンセプトにあわせたカスタマイズが可能。
レジ機能・商品管理・売上分析といった、店舗運営に欠かせない業務をシステムに一任することで省人化・省力化を実現します。
IT導入補助金を活用すると最大70%OFFでの導入が可能になりますので、以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
製品ページ>>TTG-SENSE / TTG-SENSE MICRO
無人販売所の事例紹介
ここからは、無人決済システム「TTG-SENSE」「TTG-SENSE MICRO」の導入事例を4つ紹介します。
高輪ゲートウェイ駅 無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」
こちらは、JR山手線 高輪ゲートウェイ駅構内に設置された、無人AI決済店舗の第1号店です。
TOUCH TO GOはウォークスルー型の完全キャッシュレス店舗で、顧客が購入したい商品を持ってレジの前に立つと、自動で商品と購入金額がタッチパネルに表示されます。
店内に設置されたカメラが顧客と商品を認識し、「手にとる」「棚に戻す」という細かな動きも感知。セキュリティ面でも安心です。
なお、TOUCH TO GOでのお買い物にアプリのインストールは不要で、誰でも気軽に利用できる点も大きな魅力となっています。
関連記事>>高輪ゲートウェイ駅 無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」
オルビス株式会社
スキンケアやコスメ商品を企画・開発・販売するオルビス株式会社は、「事前の顧客登録不要」の無人店舗を化粧品業界で初めてオープンしました。
人口や働き手が減少する中、店舗業態の拡大戦略として無人販売は欠かせないと考えていた同社。
テスターバーやオンラインカウンセリングのブースを用意し、販売員のいない店舗を実現しています。
損益分岐点が低い店舗を出店することでブランド認知につながる点や、「販売員の減少により新規出店ができない」という自社課題の解消に期待できることが導入のきっかけとなりました。
関連記事>>「ORBIS Smart Stand」グランデュオ立川店
ANA FESTA株式会社 ANA FESTA GO羽田B1フロア店
ANA FESTA GO羽田B1フロア店は、羽田空港内にある東京土産やお弁当の無人販売店舗です。
「有人でのフルサービス接客」が定着していた空港内の店舗において、無人決済店舗の導入は簡単ではありませんでした。
しかし「TTG-SENSE」の”顧客ファーストな仕組み”は、課題となっていたRFIDタグの設置やコスト面の問題も解消できると判断いただき、導入にいたりました。
利用者のアンケートでは「搭乗までの時間がない中、すぐに購入できたので非常に助かる。また利用したい」という声も多くあり、無人販売店舗の価値を感じていただけています。
関連記事>>ANA FESTA GO羽田B1フロア店
すまぷらストア 仙台駅
「すまぷらストア」は、仙台ターミナルビルが運営するショッピングセンター エスパル仙台の本館地下1階にオープンした、無人決済店舗です。
人口減少の進行が顕著なエリアにおいて、働き手の確保や営業時間の見直しなどが課題となっており、DXを活用した挑戦ができないかと検討されていました。
そこで、無人での店舗運営を可能にする「TTG-SENSE MICRO W」であれば、これらの課題が解消できるとご判断いただき、導入にいたりました。
関連記事>>仙台ターミナルビル株式会 すまぷらストア
まとめ
店内にスタッフを配置しない無人販売所は、人件費の削減や、人口減少にともなう人手不足といった多くの企業が抱える課題の解消につながります。
従来の店舗運営とは異なる点も多くありますが、無人販売所の特徴を正しく理解することで、リスクを最小限におさえられます。
「無人販売所の運営を始めたい」とお考えの方は、無人決済システムの『TOUCH TO GO』をぜひチェックしてみてください。