自動精算機は、会計業務の負担を減らし、人件費を節約できるため、需要が高まっています。しかし、多くの場合、大型であり、病院やクリニックのスペースに設置するのが難しいという悩みもあるでしょう。
この記事では、自動精算機の概要や導入に伴うメリットについて解説し、病院やクリニックに適した小型の自動精算機も紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
自動精算機とは
自動精算機は、会計業務の処理から金銭の受け渡しまでを一人で行う装置です。これを導入することで、会計担当者の数を削減し、作業効率化やミスの軽減などが期待されます。
自動精算機には、「フルセルフレジ」と「セミセルフレジ」の2種類があります。今回ご紹介するのは、「フルセルフレジ」です。フルセルフレジは、利用者が会計業務の処理から金銭の取り扱いまで全て行う機械です。一方、セミセルフレジは、商品のスキャンは店員が行い、会計は利用者が行う対面式のレジです。
また、小型の自動精算機には、自立式と卓上タイプがあります。本記事ではそれぞれの製品を紹介していますので、参考にしてください。
自動精算機は大きくて置けない?!小型の製品もあるのでご安心ください
自動精算機の利点を理解したところで、導入を検討している方も多いでしょう。しかし、自動精算機は一般に大きな製品が多く、自院に設置するスペースがないとお悩みの方もいらっしゃるでしょう。そこで、自動精算機には自立型と卓上型の小型サイズがあり、わずかなスペースでも設置が可能です。
自立型の自動精算機は床に設置するタイプであり、一方の卓上型はカウンターや台の上に置くタイプです。自立型は小銭を収納するスペースが広く、小銭切れのリスクが少ない一方で、床に一定のスペースが必要です。卓上型はカウンターの上にも置くことができ、レイアウト変更時にも移動がスムーズです。
自立型の小型自動精算機5選
まず、 自立型の小型自動精算機5選のサイズと特徴をご紹介します。
株式会社GENOVA 「NOMACA-Stand」
NOMOCa-Standは、患者が簡単に操作できる自動精算機です。再来や再診時の受付が可能で、診察券を読み取る機能も備えています。これにより、待ち時間なくスムーズに受付を行うことができます。タッチパネルは高齢者でも操作しやすく設計されており、誰でも簡単に利用できます。このため、スタッフの負担が軽減されます。また、現金だけでなく各種クレジットカードにも対応しており、利便性が高い自動精算機です。
株式会社アルメックス「FIT-A」
「FIT-A」は、小規模医療施設向けの自動精算機で、薄型でコンパクトなボディにフルキャッシュレス決済機能が搭載されています。磁気ストライプやバーコードの診察券を読み取ることができ、サーマルプリンターで診療費の領収書や診療明細書を発行できます。
また、紙幣や硬貨を一括で入金できるため、患者の利便性が向上します。さらに、各種クレジットカードや電子マネーにも対応しており、スタッフの業務負担を軽減します。
株式会社クリニックキオスクBIZ「Clinic KIOSK」
「Clinic KIOSK」は、1000件以上の導入実績を持つ自動精算機です。この機種は、再来受付機と自動精算機の機能を一体化しており、電子カルテや予約システムと連携し、セルフ受付を可能にしています。
さらに、診療後の会計待ち時間を短縮するため、セルフ入金にも対応しています。領収書や診療明細書、予約票の発行も可能です。また、待合室を離れることに不安を感じる方もいますが、Clinic KIOSKは不在時に呼ばれても、モニターで番号を確認できるので、事務スタッフへの問い合わせを減らすことができます。
ハヤレジ株式会社「ハヤレジスタンド」
ハヤレジスタンドは、大手コンビニや大手スーパーなどで採用されているグローリー製の自動精算機です。この自動精算機の特長は、準備金を事前に登録しておくことで、設定した金種と枚数だけが自動釣銭機内に残り、余剰の紙幣と硬貨は自動的に返却されます。
この機械は売上金の計数や回収、硬貨や紙幣ごとの計算を全て自動で行うことが可能です。手動で行う場合には約10分かかるところを、ハヤレジスタンドでは約40〜60秒にまで短縮することができます。また、家族や兄弟などの診療費を同時に精算することも可能です。
DSK 株式会社電算システム「FLEXCOM Pay」
クリニックや診療所向けの自動精算機「FLEXCOM Pay」を導入することで、過不足防止や業務の効率化、感染症対策、会計待ち時間の短縮などが可能です。この機器は、幅360mm × 奥行250mm × 高さ1525mmというコンパクトな設計であり、設置スペースに制約があるクリニックや診療所でも導入しやすくなっています。
さらに、現金やクレジットカードに加えて、QRコード決済や電子マネーにも対応しており、利便性が向上します。操作は10.1インチのカラータッチパネルディスプレイで行うため、機器に慣れていない方でも簡単に扱えます。
卓上型の小型自動精算機4選
クリニック特化の自動精算機「MEDISMA-レジ」|株式会社HERO innovation
株式会社HERO innovatioは、クリニック向けに特化した自動精算機「MEDISMA-レジ」を提供しています。このシステムは、レセコン連携により患者自身が精算処理を行えるため、会計業務だけでなく、レジ締め業務や準備も効率的に行えます。
幅53cm、奥行き34.5cmというコンパクトなデザインは、クリニックの狭い通路やカウンターにも設置できます。床置き型の自動精算機が使えないクリニックでも利用可能です。
また、各種クレジットカードやQRコードなどのキャッシュレス決済にも対応しており、安心して利用できます。
日立チャネルソリューションズ株式会社|クリニック向け自動精算機「セルフォート」
クリニック向けの自動精算機「セルフォート」は、高齢の患者にも使いやすい設計です。15インチの大画面と音声ガイダンス、イラスト、矢印などを使って、次の操作がわかりやすく案内されるため、迷うことなく手続きができます。
さらに、おつりを返す際には、患者と同じ挿入口から紙幣と硬貨をまとめて投入できます。機械の扉を開け閉めする必要がないため、便利です。この機器は受付と精算の両方の機能を備えているため、窓口が混雑する心配もありません。これにより、スタッフの負担が軽減されます。
株式会社インテクア「スマセル」
スマセルシリーズには、卓上型、カウンター型、自立式があり、クリニックに最適な自動精算機を選ぶことができます。会計番号表示システム・ナンバーコールとの連携により、モニターで患者を呼び出し、個人情報の保護や院内の会話の軽減が可能です。
また、待合室を離れていても患者をメールで呼び出せるオプション機能もあり、待合室の混雑や密を避けることができます。エラーが発生した場合でも、表示されたQRコードをスマホで読み取ることで専用サイトに解除方法の動画案内が表示され、簡単に対処できます。
システムギア株式会社「卓上再来受付自動精算機」
システムギア株式会社の卓上再来受付自動精算機は、再来受付と自動精算の機能を1台に搭載したハイブリッド設計が特徴です。再来受付機能により、再診の患者と初診や予約外の患者の受付を分けることができます。
また、17インチの大型タッチパネルが搭載されており、高齢者にも使いやすい設計です。本体のサイズもB4用紙4枚分のコンパクト設計で、大がかりな工事などの必要はありません。
まとめ
自動精算機は、病院やクリニックでも導入が増えており、会計業務の効率化や患者の待ち時間削減による満足度向上が期待されています。
導入にはコストがかかりますが、長期的に見れば会計スタッフの人件費削減につながるでしょう。
導入を検討中で、スペースに制約がある方には小型の自動精算機が選択肢としてあります。床に置く「自立型」とカウンターやテーブルに置ける「卓上型」の2つのタイプがあります。
この記事で紹介した自動精算機を参考に、自分のクリニックに最適な小型自動精算機を選ぶ際の参考にしてください。