こんにちは。無人決済店舗システムを提供しているTOUCH TO GO 編集部です。
ローソンの無人店舗「Lawson Go」はDX推進や省人化が求められる今、多くの企業が注目する業務効率化モデルです。
「無人店舗の実用性は？」「どの業種で応用できるのか？」と考えているのではないでしょうか。
本記事では、ローソンの無人店舗「Lawson Go」の特徴や注目されている理由、直面する課題について解説しています。
DX推進や非接触ニーズに応える新しい店舗運営モデルの全貌が分かるため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ローソンの無人店舗「Lawson Go」の特徴
「Lawson Go」はローソンが展開する革新的な無人コンビニエンスストアです。
以下の特徴について、それぞれ解説します。
- ウォークスルー決済システム
- 入店・決済の仕組み
- AI技術の活用
- 店舗の規模と商品構成
- 出店戦略と展開状況
ウォークスルー決済システム
ウォークスルー決済とは、レジを通り過ぎるだけで決済が完了するシステムです。
「Lawson Go」では、店内に設置されたAIカメラと商品棚の重量センサーを組み合わせて、顧客がどの商品を手に取ったかを正確に把握します。
顧客が商品を選んで店を出ると、事前に登録された決済方法で自動的に支払いが行われる仕組みです。
このシステムにより、レジ待ちの時間がゼロになり、効率的に買い物ができます。
また、店員との接触がないため、感染症対策としても有効です。
入店・決済の仕組み
「Lawson Go」を利用するためには、専用アプリをダウンロードして「ローソンID」で利用者登録を行い、決済に使用するクレジットカード情報を事前に登録する必要があります。
入店時には、アプリに表示されるQRコードをゲートにかざします。
店内で商品を選び、そのまま出口から退店するとシステムが自動的に購入商品を認識し、事前登録したクレジットカードで決済が完了する仕組みです。
退店後にはスマートフォン上に領収書が表示されます。
最新の店舗では専用アプリのダウンロードが不要で、LINE上で動作する入店アプリを採用しているため、利便性が向上しています。
AI技術の活用
「Lawson Go」では、複数のAI技術が活用されています。
店内に設置されたカメラが顧客の動きを追跡し、商品棚の重量センサーと連携することで、どの商品がいくつ取られたかをAIが判別します。
また、万引き防止対策として、AIを用いた行動分析システムも導入されています。
さらに、収集したデータを分析すると、効率的に在庫を管理することも可能です。
店舗の規模と商品構成
「Lawson Go」の店舗は従来のコンビニエンスストアよりもコンパクトです。
例えば「Lawson Go MS GARDEN店」の場合、店舗面積は17.3m²、売場面積は11.3m²です。
商品構成は、おにぎりやパン、飲料、デザートなど、すぐに消費できる商品を中心に約170アイテムを取り揃えています。
酒やたばこなどは販売していない店舗が多く、オフィスワーカーの需要に合わせた品揃えとなっているのが特徴です。
店舗の大きさや什器の配置は標準化されており、パッケージ店舗として、短期間での出店が可能です。
出店戦略と展開状況
「Lawson Go」の出店戦略は、主にオフィスビル内や駅構内など、短時間で購入する人が多いエリアを中心に出店しています。
2020年2月に富士通新川崎TSレジレス店で実証実験を開始し、2022年10月には三菱食品本社内に実装段階の店舗をオープンしました。
2024年には関西地域への展開も始まり、同年10月には東急電鉄二子玉川駅構内に「ローソンS Lawson Go +toks 二子玉川店」をオープンするなど、一般のお客様が利用できる店舗も増えています。
出店にあたっては、システム導入費用を抑え、1〜2週間程度の短い施工期間で出店できるよう工夫されています。
人手不足が深刻化する中、無人化や省人化による効率的な店舗運営モデルとして、今後も展開が進められる予定です。
関連記事>>無人店舗へのレジ導入のメリットと課題を徹底解説
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ローソンの無人店舗はなぜ注目されているのか
ローソンの無人店舗「Lawson Go」は、革新的な買い物体験を提供するウォークスルー型店舗として注目を集めています。
以下の点について、それぞれ解説します。
- 人手不足が深刻化する中での新たな店舗運営の形
- DX推進とコスト削減の必要性
- 新型コロナ後の非接触ニーズと衛生意識の高まり
人手不足が深刻化する中での新たな店舗運営の形
少子高齢化による労働人口の減少で、小売業界では人手不足が深刻な課題となっています。
特にコンビニエンスストア業界では、24時間営業の維持が困難になりつつある中、無人店舗は人件費の削減と運営の効率化に対する有効な解決策として期待されています。
ローソンの無人店舗では、レジ業務を完全に自動化することで、限られた人的リソースを商品補充や店舗管理などの付加価値の高い業務に集中させることが可能です。
また、深夜の時間帯のみ無人化する「深夜無人化」の実証実験も行われており、人手不足に対応しながらも店舗運営を継続するための新たなモデルとして注目されています。
DX推進とコスト削減の必要性
小売業界におけるDX推進は、単なる業務効率化だけでなく、コスト削減と競争力強化のために不可欠です。
デジタル技術を活用することで、人件費や運営コストの削減、在庫管理の最適化、業務プロセスの効率化などが実現できます。
特に無人店舗のようなDXの事例では、レジ業務の自動化による人件費削減だけでなく、AIによる需要予測や在庫管理の最適化によって食品ロスの削減も期待できます。
また、データ分析によって顧客ニーズを正確に把握し、適切なサービスレベルを維持しながらコスト削減を図ることが可能です。
新型コロナ後の非接触ニーズと衛生意識の高まり
新型コロナウイルス感染症の流行により、消費者の間で「非接触」への意識が大きく高まりました。
人との接触を避けたいという消費者ニーズに応える形で、無人店舗やセルフレジなどの非接触型サービスへの需要が急増しています。
ローソンの無人店舗「Lawson Go」は、レジでの対面決済が不要なため、感染リスクの低減にも貢献します。
また、衛生意識の高まりにより、現金の受け渡しを避けたいという消費者も増加しており、キャッシュレス決済と組み合わせた無人店舗は新しい消費者ニーズにも対応しています。
ポストコロナ時代においても、この非接触志向は定着すると予測され、小売業界は消費者の行動変容に合わせたサービス提供が求められているのです。
関連記事>>無人店舗での決済システムの種類や仕組み・導入事例を徹底解説
便利なだけじゃない？「Lawson Go」が直面する課題
「Lawson Go」は革新的なウォークスルー決済システムを導入した無人コンビニとして注目を集めていますが、実用化と普及に向けては複数の課題に直面しています。
以下の点について、それぞれ解説します。
- 導入・運営コストの高さ
- 立地選定の難しさ
- 顧客の利用ハードル
導入・運営コストの高さ
「Lawson Go」を導入する際はAIシステムや重量センサー、カメラなどの高度な設備投資が必要なため、初期導入コストが非常に高額です。
完全無人化を実現する「Lawson Go」では、顧客の購入行動を正確に認識するための精密な技術が必要で、これらの設備投資に加えて、運用をサポートするソフトウェアやメンテナンス費用も継続的な負担となります。
ローソンはこの課題に対応するため、パッケージ店舗として店舗の大きさや什器の配置を標準化してシステム導入費用を抑えつつ、1〜2週間程度の短い施工期間で出店できるよう工夫しています。
しかし、現時点では依然として通常店舗と比較して高コストなため、売上とのバランスを考慮した出店戦略が求められているのです。
立地選定の難しさ
「Lawson Go」の立地選定には独自の難しさがあります。
オフィスビル内や駅構内など「短時間で買い物を済ませたい」というニーズが高い場所が理想的
ですが、同時に十分な客数と客単価を確保できる場所でなければ採算が取れません。
三菱食品本社内の「Lawson Go MS GARDEN店」では1日80〜100人の利用を見込んでいましたが、客単価が約300円と低く、より採算性を高めるためには弁当や惣菜など、高単価商品の売上構成比を高める必要があるとされています。
また、物流面での課題もあり「Lawson Go」は通常のローソン店舗を「母店」として商品を供給する形態を取っています。
そのため、近隣に既存の店舗がない場所への出店は難しく、マイクロマーケットを狙った小規模店舗としての展開が基本戦略となっています。
顧客の利用ハードル
「Lawson Go」を利用するためには、専用アプリのダウンロードやローソンIDでの利用者登録、クレジットカード情報の事前登録など、いくつかのステップが必要です。
そのため、この初期設定の手間が心理的なハードルとなっています。
ローソンはこの課題に対応するため、最新の店舗ではLINE上で動作する入店アプリを採用し、専用アプリのインストールを不要とするなど、利便性の向上に取り組んでいます。
また、アプリ以外の決済手段としてセルフレジも併設し、入店時の認証をなくした買い物も可能にするなど、さまざまな顧客ニーズに対応できるよう工夫しているのです。
しかし、依然として通常の店舗と比較すると利用開始までのハードルは高く、特に高齢者やシステムに不慣れな顧客層への対応が課題となっています。
関連記事>>無人店舗の費用はどれぐらい？基本構成や金額を抑える方法を解説
まとめ
ローソンの無人店舗「Lawson Go」の特徴や注目されている理由、直面する課題について解説しました。
「Lawson Go」の利便性は着実に向上しているものの、利用開始には一定の準備が必要です。
特に高齢者やITに不慣れな方にとっては心理的なハードルが残されています。
今後は、誰でも直感的に使える設計やサポート体制の強化が、さらなる利用拡大につながると考えられます。
TOUCH TO GO の 無人決済店舗システムを導入するとレジ業務がゼロになるため、店舗運営の効率化とサービス品質の両立が期待できます。
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