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新規事業の立ち上げが、無人販売ビジネスモデルを進化させる!

2024.04.02

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こんにちは。無人決済店舗システムを提供しているTOUCH TO GO 編集部です。

この記事では、無人販売ビジネスモデルについて解説します。

はじめに

 

近年、AIやIoTなどの先進技術が急速に発展し、私たちの生活やビジネスに大きな変化をもたらしています。中でも小売業界における無人販売ビジネスが、急速に加速しています。ここ数十年、日本では少子高齢化の進行によって労働人口が減少しています。そしてこの流れは今後ますます加速していくと思われます。その影響から、特に小売業などの分野で人手不足が深刻化しているといわれています。こうした業種においては、多くの企業が否応なく無人化や省人化に取り組まざるを得ない状況にあるという現状があるのです。従来の小売業は、店舗にスタッフがいて接客することで運営されてきましたが、無人販売はその常識を覆し、24時間営業が可能で、人件費を大幅に削減でき、顧客には手軽に商品を購入できる新しい体験を提供するものです。この無人販売ビジネスを立ち上げるにはどのような準備や手続きが必要なのでしょうか。

 

無人販売ビジネスのメリットと可能性

 

無人販売ビジネスは、電子キーやカメラ―、センサーなどのデジタル技術を活用し、人によるオペレーションを排除した店舗のことを指します。商品の補充や清掃といった保守管理は人間の手が必要ですが、受付やレジといった業務を自動化してスタッフを減らすのが無人販売の目的です。最近では、コンビニやアパレルといった小売業からフィットネスクラブなどの会員制サービスまで、無人店舗は広がりを見せています。また新型コロナウイルスの流行により、非対面サービスのニーズが高まったことも無人店舗の普及を後押ししました。このビジネス形態の魅力はどのようなところにあるのでしょうか。

 

・人件費の削減

スタッフを雇うことなく、商品を24時間販売が可能になる人件費の大幅削減効果は、無人店舗の大きなメリットです。小売業にとって、人件費は大きな割合を占めるため、省人化によるコストカットのインパクトも大きくなります。スタッフの給与はもちろんですが、福利厚生費も削減できることになります。一度システムとオペレーションを作ってしまえば、最小限の人数とコストで多店舗展開をしやすくなるのも大きなメリットです。少子高齢化が進む日本では多くの業種で人員不足が常態化していますが、これまで必要だった採用や教育の手間も減らせます。特に採用が難しい夜間スタッフの確保も不要になります。さらに、無人販売は場所を選ばないため、都市部だけでなく、人口が少ない地域や僻地においてもサービスを提供することが可能です。これにより、これまで商業施設の少なかった地域でも新たな販売チャンスを生み出すことが可能となります。

 

・顧客体験の向上

入退場や電子決済によって顧客データを収集することで、顧客データが電子化されてより経営分析をしやすいのも有利な点です。導入にはある程度の費用が必要になりますが、入店時の認証システムなどを利用することによって、顧客を特定し、店内でどのような行動をとり、何を購入したかなどのデータを正確に把握します。補充する商品発注のタイミングや、来店した顧客に合わせた店内のデジタルサイネージの表示内容の最適化など、より効果的な店舗運営を行っていくことが可能です。顧客の年齢や性別といったデータが分かれば、効率的な広告の打ち方やサービスの改善点も見えやすくなります。在庫管理や売上分析などの業務を自動化し、データをリアルタイムで把握することも可能になります。顧客データをどのように収集し、生かすかは店舗次第ですが、このような技術を活用することでロスを最小限に抑えつつ売上拡大も望めるかもしれません。

 

・防犯性の向上

無人店舗では万引きや強盗などのトラブルが心配なイメージですが、逆に防犯性を高められる側面もあります。キャッシュレス決済の無人店舗は、そもそも現金を置かないため、強盗に狙われる可能性は低いです。店内の設備や商品も、入退場システムや監視カメラがあるので盗難するのはかえって困難でしょう。スタッフが常駐していなければ、深夜コンビニのように人質に取られるリスクもありません。入店時に個人認証が求められることで、不審者の侵入を防ぐことができ、顧客やスタッフの安全も確保されます。

 

・24時間営業が可能に

無人販売ビジネスの大きなメリットは、24時間営業の可能性です。有人店舗となると人手との兼ね合いで24時間営業は難しいかもしれませんが、無人販売なら営業時間にとらわれずいつでも販売をすることができます。これは顧客にとってもメリットで、深夜や早朝に商品を必要とする顧客にとって、24時間営業の店舗は大変便利です。深夜や早朝にしか時間が取れない働き方をしている人々にとっても利用しやすいです。24時間営業を可能にすることで、顧客層を広げ、売り上げを増やすことが可能となります。実際にセブンイレブン・ジャパンは1980年代に16時間営業から24時間営業に切り替えたことで売り上げが2割増加したそうです。有人販売で24時間営業をすると労働基準法により深夜帯には割増賃金が発生しますが、そのようなコストを気にせずに売り上げを伸ばせるのは大きな魅力かもしれません。

 

・感染症対策

無人店舗では、新型コロナウイルスのような感染症対策に有効です。接客やレジで人と人との接触がなくなるため、ウイルスの感染リスクを抑えることができます。また、混雑する時間帯を避けて買い物をすることが可能になるため、ソーシャルディスタンスを保つことも容易です。これらの理由から、無人店舗は感染症の拡大を防ぐための1つの手段としても注目されています。

 

無人店舗のデメリット

 

小売業界が抱える課題を解消し、メリットの多い無人店舗ですが、以下のようなデメリットもあります。

 

・初期費用の負担が大きい

無人店舗では、認証機器やセンサー、カメラ、キャッシュレス決済システムなど、無人店舗に欠かせないデジタル機器やシステムを購入する必要があります。たとえば顔認証システムは50万円から120万円ほどの初期費用がかかるうえ、工事費用は別途かかることが多いようです。セキュリティーのために高度な技術を取り入れたい場合には初期費用や運用費用がその分かさむことを念頭に置いておきましょう。無人店舗運営後に人件費が削減できるというメリットもあるので、長期的に考えればプラスになり得ますが、初期費用の負担は覚悟が必要なのです。少しでもコストをおさえるために、補助金や助成金を頼りにしてみるのも1つの手です。

 

・顧客とのコミュニケーションが希薄になる

無人店舗を出店する場所の顧客層やニーズをあらかじめ見極めることも重要です。無人店舗はスタッフと顧客が対面することがないので、コミュニケーションを取りたいという顧客にとっては楽しみが減ってしまうというケースもあります。特に、無人店舗は最新の技術を使用するため、中高年やデジタルが苦手という人にとっては利用するハードルが高いと感じてしまうリスクもあります。また、無人店舗では、お客様へのサポートが十分でない場合があります。会員登録の方法が分からない人や、無人レジの使い方に慣れていない人がいるかもしれません。このような状況が続くと、顧客が購入を断念し、売上げが減少する可能性があるため、無人店舗でもお客様へのサポート体制を整えることが重要です。経営者にとって、無人販売の魅力の1つは、通常の小売店のようにその場にいる必要がないことでしょう。ただし店舗によっては、接客を必要最低限におさえながらバックルームなどに常駐し防犯に取り組む、モニターを用意し必要に応じて質問ができる遠隔接客を取り入れるなど、完全に無人に振り切らない運営のしかたを取り入れているところもあるようです。どのようなサービスを顧客に提供していきたいのか、広い視野で考えてみるといいかもしれません。

 

 

米国Standard Marketの成功事例

 

ここでは、成功した無人販売ビジネスの事例として、アメリカのStandard Marketの事例をご紹介します。Standard Marketは、アメリカで大きく展開している無人販売スーパーマーケットです。顧客はスマートフォンに、専用のアプリをダウンロードし、それを利用して店内での買い物を行います。アプリは店内のカメラシステムと連動しており、顧客が商品を取り上げたことを認識すると、自動的にその商品がカートに追加されます。そして、買い物が終わったときには、アプリが自動的にチェックアウトを行い、顧客のクレジットカードに請求を行います。Standard Marketは、技術的な高度さと使いやすさを兼ね備えており、顧客からは高い評価を得ています。また、無人販売による効率的な運営が可能となっているため、従来のスーパーマーケットと比べて運営コストを抑えることができ、さらにビジネスを拡大しています。この事例から、無人販売ビジネスが顧客に便利さを提供し、同時に効率的な運営を実現することで成功につながることがわかります。

 

テクノロジーの進化による無人販売の未来とチャンス

 

無人販売ビジネスは、技術の進化と消費者の行動変化により、その可能性を広げつつあります。特に、AIやセンサーテクノロジーの進化により、より高度な自動化が可能となっています。一方で、無人販売ビジネスを成功させるためには、顧客が安心して利用できるシステムを作り上げることや、万が一のトラブルに対応する仕組みを整えることなどが求められます。無人販売ビジネスは、テクノロジーの進化とともに進化し続ける分野です。開業を考えている人にとっては、新たなビジネスモデルの創出や、従来の商売に対する新たなアプローチを提供するチャンスと言えます。

 

モスバーガーの新たな取り組み

 

モスフードサービスは、新規事業として画期的なセルフレジの実証実験を行なっています。モスバーガーで実際に勤務する店舗スタッフの接客手法を画像認識、音声認識技術で分析し、モデル化することで、AIシステムで店舗スタッフのような接客を目指す取り組みです。生産年齢の人口減少に伴い人手の確保がますます難しくなる中、自然な接客を実現するAIセルフレジの開発を進める実験です。画面タッチだけでなく音声でも注文可能なシステムを実装しており、店員と対話するように自然な流れで注文を受けたり、利用客の年齢や性別、注文履歴に応じておすすめ商品を提示したりできます。このように会計だけでなく、接客も自動化するような取り組みを立ち上げようという動きが進められています。

 

 

まとめ

 

近年、テクノロジーの発展と共に、注目を集めている無人販売。無人販売ビジネスは、その柔軟性とコスト効率性により、起業家や小売業者に新たなビジネスチャンスを提供しています。テクノロジーが進化し続ける現代社会において、世界中で新規事業として新たな事業形態が立ちあがろうとしています。そしてこれからもテクノロジーは日進月歩で進化し、無人販売ビジネスの形も変わっていくでしょう。

 

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