本記事では、自分の所有地に自動販売機を設置する計画をお持ちの方々に向け、適切な設置場所と不適切な場所について、具体的な場所や理由に基づいて解説します。
目次
自動販売機設置に適している場所
どのような場所に自動販売機を設置すべきか。逆に、適さない場所はどこでしょうか?
自動販売機を設置するのに最適な場所としては、人が多く通る場所やコインパーキングの一角などが考えられます。しかし、まず理解しておきたいのは以下の2つのポイントです。
・適した場所=売り上げが期待できる場所
・適さない場所=売り上げ見込みのない場所
人通りが多い方が商機も増えることは確かですが、重要なのは「飲料を購入する人」が多いかどうかです。周辺の需要やロケーションの利便性も含めて考えると、最終的に売り上げが見込めるかどうかが決まります。
また、自動販売機を設置する場所は所有地であるか設置許可が得られる場所であることが基本です。
自動販売機設置に適している場所の例
ここでは自動販売機を設置するのに適した場所の具体的な例を挙げます。
周辺に潜在顧客が多くいる
潜在顧客とは、飲料を購入する可能性が高い人々のことを指します。例えば、工場や大学、公園などは人が多く集まる場所であり、こうした場所においては飲料の購入ニーズが高まるといえます。
近くにコンビニやスーパーがない
小売店で飲料が販売されている場合、自動販売機は競合施設となり得ます。特に24時間営業する店舗が近くに存在すると、品揃えや利便性などの観点から自動販売機には不利な側面が現れる可能性があり、そのような場所はできるだけ避けたいところです。
逆に言えば、コンビニやスーパーなどが存在しない地域では、24時間稼働する自動販売機が有利に立つことができるというわけです。
差別化することで自動販売機設置に適している場所に
近隣には自動販売機がありますが、価格が高い種類しかない場合、低価格の自動販売機を設置することで、独自性を出すことができます。すでに自販機があるということは、設置した企業が需要を見込んでいるともいえます。
その上で、後から登場しても価格が安い自販機を設置すると、既存の顧客を引き込める可能性があります。
喫煙スペースの近く
施設内での喫煙が制限されていることから、一部の店舗は屋外に喫煙エリアを設けている場合があります。このような場合、缶コーヒーの販売が増加するという成功事例も多く見受けられます。
自動販売機を設置するには?
自動販売機を設置するには、以下の2つの方法が考えられます。
- 自ら自動販売機を購入し、設置する。
- 自動販売機設置業者に委託し、設置する。
これらの方法にはそれぞれメリットやデメリット、収益の配分が異なるため、どちらが最適か検討し、選択する必要があります。
最初に、自ら自動販売機を購入する場合、自販機本体を販売している業者を見つけ、調達する必要があります。コカ・コーラやアサヒなどの大手メーカーは自社で自動販売機を作っていないため、個人で調達を希望する場合には個人向けの販売業者を探すか、リサイクル業者やインターネットオークションなどを利用することになります。
売り上げは全て収入として得られる一方で、商品の調達や補充、清掃などの維持管理は自己で行う必要があります。一方、自動販売機業者に設置を依頼する場合は、商品の調達や補充、清掃などの全ての業務を業者が引き受けてくれます。
電気代の負担はかかりますが、売上の一部を手数料として受け取れるため、手間がかからず収入を得ることができ、赤字リスクを軽減できる可能性があります。
自動販売機設置の流れ
ここでは自販機を設置する流れについて解説していきます。
自販機運営会社の選定
自動販売機運営会社を選ぶ際には、まずは「オペレーター」と呼ばれる業者を選定します。オペレーターには、自社ブランドのみを扱うタイプと複数の飲料ブランドを取り扱うタイプの2種類があり、それぞれが異なる商品ラインナップを提供しています。最適な業者を選ぶためには複数の業者と相談することをおすすめします。
見積りや資料請求などのお申込み
オペレーターを選定したら、見積もりや企画書の取得を始めましょう。 複数のオペレーターから見積もりを依頼し、「相見積もり」を行うことで、より有利な条件の業者を選ぶことができます。 また、この見積もりは各業者との交渉の際にも役立ちます。 ファーストコンタクトとして、業者のウェブサイトの問い合わせフォームを利用し、電話やメールで連絡することがおすすめされます。
営業担当者の訪問
業者に対して問い合わせをすると、リクエストした見積書や設置に関する企画書などを受け取ることができます。この際には、問い合わせから回答までの迅速さだけでなく、担当者の訪問の有無や実際の対応にも注意を払うようにしましょう。
契約書締結と設置日の確認
提案された見積書や企画書をもとに、打ち合わせを重ね、最終的に業者を選定したら、契約書の締結と作業のスケジュール調整を進めます。契約書は法的な効力を持つ文書であり、初期の話し合い内容に合致しているか確実にチェックするよう心がけましょう。
自動販売機の設置
自動販売機を導入する当日には、設置作業が終了し、テスト運転や動作確認が完了し、正常に稼働していることが確認されれば、設置は完了となります。設備の移動場所によって異なりますが、通常は1時間ほどで設置が終わります。
販売開始
自販機の設置が完了したら、販売を開始します。商品を充填した後、ホットやアイスになるまで適温になるまでお時間がかかりますが、一般的にはおよそ3時間で販売可能な状態になります。
契約がフルオペレーションとなっている場合、設置を依頼した側が対応する必要はありませんので、売上が発生し手数料収入が振り込まれるのをお待ちください。
まとめ
自販機設置に適している場所を考える際には、人通りの多い場所やコインパーキングの一角などが一般的にイメージされます。しかしながら、適している場所を選ぶ際にはさまざまな要素を考慮する必要があります。
適している場所を見極めるためには、周辺環境や需要の分析、競合店舗の調査などが重要です。さらに、設置場所の所有者との交渉や契約内容の確認も大切です。
自動販売機設置の成功には、適切な場所の選定から始まり、適切な準備と計画が不可欠です。適している場所を見極め、効果的な設置を行うことで、ビジネスの成功につなげることができるでしょう。