こんにちは。無人決済店舗システムを提供しているTOUCH TO GO 編集部です。
近年、企業が直面する最も大きな課題の一つが「人手不足」です。
特に、少子高齢化の影響を受ける日本では、労働力人口の減少が深刻な問題となっています。
人手不足が進行すると、業務の効率低下やサービス品質の低下、さらには企業の競争力にまで影響を及ぼす可能性があります。
では、なぜ人手不足が起こるのでしょうか？そして、企業はどのような対策を取るべきなのでしょうか？
この記事では、企業が抱える人手不足の主な原因を7つに絞り、解決に向けた具体的な対策をご紹介します。
関連記事>>人手不足の中、若者はどこへいったのか？経営者が知るべき現状
目次
人手不足の原因7つ
人手不足の原因として考えられるのは、以下の7つです。
- 少子高齢化
- 都市部への人口集中
- 労働環境や待遇の問題
- 人材のミスマッチ
- 外国人労働者の受け入れ遅れ
- 非正規雇用の増加
- 働き方の変化
一つずつ詳しくみていきましょう。
少子高齢化
少子高齢化は、人手不足の最も根本的な原因の一つです。
日本では、出生率の低下と高齢化の進行が同時に進んでいます。その結果、労働人口が減少し、企業が採用できる人材の数が絶対的に不足しています。
総務省の調査によると、2023年の日本の総人口は1億2,435万2,000人で、前年に比べ59万5,000人減少しました。
65歳以上の人口割合は29.1％と過去最高を更新し、労働力の中核となる15歳から64歳の人口は減少の一途をたどっています。
この状況が続くと企業は人材を確保するために、より創造的な採用戦略や労働環境の改善に取り組む必要性が高まります。
また、高齢者の雇用促進や、AI・ロボット技術の導入による省人化も重要な対策となります。
出典：総務省統計局｜人口推計（2023年（令和5年）10月1日現在）
都市部への人口集中
地方から都市部への人口集中も、地域によっては深刻な人手不足を引き起こしています。
特に東京・大阪・名古屋などの大都市圏では、仕事や教育機会が多いため、地方から若者が流出しやすい傾向があります。
その結果、地方の企業は人材を確保することが難しくなり、事業の継続が困難になるケースも少なくありません。
総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、2024年の東京都は転入者が転出者を2万4350人上回りました。
人手が流出しやすい地方の企業は、都市部からのUターン・Iターンを促進する施策や、リモートワークの導入など、地域に縛られない働き方を推進するなど、新しい工夫を取り入れる必要があります。
出典：総務省統計局｜住民基本台帳人口移動報告 2024年（令和6年）結果
労働環境や待遇の問題
労働時間や給与、福利厚生などの労働環境や待遇の問題も、人手不足の大きな原因となっています。
当然ながら、長時間労働や低賃金、キャリアアップの機会の少なさなどは、求職者にとって魅力的な職場とは言えません。
厚生労働省の調査によると、2024年の一般労働者の月間平均給与は33万200円となっており、比較可能な1976年以降で最高値となっています。
しかし、当然ながら、すべての企業で給与が上がっているわけではありません。
さらに、従業員にとって働きやすい労働環境が整っていないなどの原因から、新入社員が定着しづらく、常に人手不足というケースもあります。
そこで企業には、以下のような取り組みを積極的に進めていくことが求められます。
- 労働時間管理の徹底
- 適切な給与水準の設定
- スキルアップ支援制度の導入
また、従業員のワークライフバランスを考慮した柔軟な働き方を導入することで、求職者にとって魅力的な職場環境を整備することが重要です。
人材のミスマッチ
人材のミスマッチも、人手不足を深刻化させる要因の一つです。
企業が求めるスキルや経験と、求職者が持っているスキルや経験が合致しない場合、採用してもすぐに離職してしまう可能性があります。
そこで企業は、採用活動において求める人物像を明確にし、スキルだけでなく価値観や企業文化への適応力も重視することが大切です。
また、インターンシップや職場見学などを実施すると求職者が企業の雰囲気を理解し、ミスマッチ防止に有効です。
人材採用のポイントについて、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事>>人手不足の対策7つ｜人材採用のポイントや長期的な視点についても解説
外国人労働者の受け入れ遅れ
日本では、人手不足の解消策として外国人労働者の受け入れが注目されていますが、実際には遅れが目立ちます。
その理由として、まず制度や手続きの複雑さが挙げられます。
特定技能や技能実習制度はあるものの、手続きが煩雑で企業の負担が大きく、在留資格の取得や更新にも時間がかかります。
次に、言語や文化の壁も影響しています。日本語の習得が求められる職場が多く、外国人労働者にとってハードルが高いのが現状です。
価値観の違いが職場のコミュニケーションに影響し、定着率の低下につながることもあります。
こうした課題により、日本では外国人労働者の受け入れが進みにくい状況が続いています。
しかし、今後の労働力不足を踏まえると、受け入れ環境の整備や社会の理解を深めることが重要になります。
非正規雇用の増加
非正規雇用の増加も、人手不足の原因の一つです。
非正規雇用は、正社員に比べて給与や福利厚生が低いことが多く、モチベーションの低下や離職率の上昇につながる可能性があります。
総務省の労働力調査によると、2024年の非正規雇用労働者は2,126万人で、前年より19万人増加しているとのことです。
出典：統計局｜労働力調査（詳細集計）2024 年（令和６年）平均結果の要約
なかには、ライフスタイルやプライベートな都合で非正規を選ぶ人もいますが、「正社員になりたいけどなれない」という人も少なくありません。
そこで企業は、非正規雇用労働者の待遇改善や、正社員への転換制度の導入などを検討することで、従業員のモチベーション向上と定着率の向上を図る必要があります。
また、非正規雇用労働者にもスキルアップの機会を提供することで、企業全体の生産性向上に貢献できます。
働き方の変化
働き方の変化も人手不足に影響を与えています。
コロナ禍以降、リモートワークやフレックスタイム制など柔軟な働き方を求める人が増えました。こうしたニーズに対応できない企業は、人材の確保が難しくなるかもしれません。
そこで企業は、従業員の多様な働き方を尊重し、柔軟な制度を取り入れることで、人材の確保につなげていくことが大切です。
また、ITツールを活用してリモートワーク環境を整えることで、生産性の向上も期待できます。
「TOUCH TO GO」の無人決済システムを導入し、無人店舗にすることで、人手不足による採用の課題が解決できます。
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人手不足が深刻な業界
次に、人手不足が深刻な業界についてみていきましょう。
より詳しい内容について以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
関連記事>>人手不足が顕著な業界（業種）ランキングTOP10｜原因も解説
医療・介護業界
医療・介護業界は、人手不足が深刻な状況にあります。
高齢者の増加に伴い医療や介護サービスの需要が急増していますが、労働人口の減少により、必要な人材の確保が困難になっています。
特に介護職は、身体的・精神的負担が大きいにもかかわらず、賃金や労働条件が他業種と比べて低い傾向があります。
このような理由から、離職率が高く、新規参入者も少ない状況が続いています。
建設業
建設業も、人手不足が深刻な業界です。
高齢化が進み、若手の人材が不足していることに加え肉体労働が中心であることや、労働時間が長いことなどが、人材不足の要因となっています。
また、建設業は天候に左右されやすく、労働環境が不安定であることも、求職者にとって魅力的な職場とは言えない要因となっています。
運輸業・郵便業
運輸業・郵便業も、人手不足が深刻な業界です。
ECサイトの利用拡大に伴い、配送需要が急増していますが、ドライバーの高齢化や労働時間の長さ、再配達の問題などから、人材の確保が難しくなっています。
また、近年では、燃料価格の高騰も運輸業の経営を圧迫しており、労働条件の改善が難しい状況となっています。
宿泊業・飲食サービス業
宿泊業・飲食サービス業も、人手不足が深刻な業界です。
新型コロナウイルス感染症の影響で、一時的に需要が落ち込みましたが、経済活動の再開とともに人手不足が再び深刻化しています。
労働時間が不規則であることや給与水準が低いこと、接客業務のストレスなどが、人材不足の要因となっています。
IT業界
IT業界も、人手不足が深刻な業界です。
デジタル化の加速に伴いIT人材の需要は増加していますが、高度なスキルや知識を持つ人材の育成が追いついていません。
また、IT業界は技術革新のスピードが速く、常に新しい知識を習得し続ける必要があるため、人材の育成には時間とコストがかかります。
人手不足を解消するために企業ができること
ここからは、人手不足を解消するために企業ができることを紹介します。
採用戦略の見直し
人手不足を解消するためには、まず採用戦略の見直しが必要です。
従来の採用方法にとらわれず、多様な採用チャネルを活用し、潜在的な求職者へのアプローチを検討してみましょう。
例えば、SNSを活用した採用活動や、リファラル採用制度の導入などが考えられます。
また、採用ターゲットを明確にし、ターゲットに合わせた情報発信を行うことで、より効果的な採用活動を展開できます。
ターゲットの明確化
採用活動を行う際には、ターゲットを明確にすることが重要です。
例えば、以下のようにターゲットを分けて考えます。
- 経験者採用：即戦力となる人材をターゲット
- 未経験者採用：ポテンシャルを重視した採用
このように、ターゲットに合わせた選考基準を設定しましょう。
企業が求める人物像を具体的に定義し、ターゲットに合わせた採用戦略を立てることで、ミスマッチを防ぎ、採用効率を高められます。
労働環境の改善・定着率向上
人手不足を解消するためには、労働環境の改善と定着率の向上が不可欠です。
以下のような取り組みを行うことで、従業員のモチベーションを高め、離職率を低下させることができます。
- 長時間労働の見直し
- 給与水準の向上
- 福利厚生の充実
また、「キャリアアップ支援制度」や「スキルアップ研修の実施」など、従業員の成長をサポートする制度を導入することも、定着率向上につながります。
外国人材の受け入れ
人手不足を解消するためには、外国人材の受け入れが有効な手段の一つです。
外国人材は日本の労働市場を支える重要な存在となり、さまざまな業界で活躍しています。
しかし、受け入れにあたっては、言語や文化の違いを理解し、外国人材が安心して働ける環境を整えることが不可欠です。
日本語能力向上のサポートや生活支援サービスを提供することが、定着率の向上に繋がります。
IT技術の活用
IT技術の活用は、人手不足を解消するための有効な手段の一つです。
「RPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）」や「AI（人工知能）」などの技術を導入することで、定型業務を自動化し、従業員の負担を軽減することができます。
また、業務効率化ツールやコミュニケーションツールを活用することで、従業員の生産性向上にもつながります。
まとめ
人手不足は、少子高齢化や都市部への人口集中など、さまざまな要因が複雑に絡み合って発生しています。
もちろん企業にとって深刻な問題ですが、同時に働き方改革や生産性向上に取り組む良い機会でもあります。
本記事で紹介した対策に取り組むことで、人材の確保や定着率の向上が期待できます。企業は、労働力不足を乗り越えるために、積極的に対応していきましょう。
以下の記事で、「人材採用」「労働環境改善」「業務効率化」の3つの原因に分けて対策方法を解説しています。あわせてご覧ください。
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