近年見かけることの増えた無人販売所ですが、実際に開業するとなれば「どのように作ればよいのだろう?」と悩む方も少なくありません。
無人販売所の作り方はさまざまですが、開業にあたり必要となるシステムや成功のポイントなど、ある程度共通している部分もあります。
そこで本記事では、無人販売所の作り方として、無人販売所の設置場所や必要な許可、システムを詳しく紹介します。
無人販売所を成功させるポイントや事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
無人販売所とは
無人販売所は、店員が常駐せず顧客がセルフサービスで商品を購入できる販売形態です。
人件費の削減や人手不足への対策ニーズの高まりを受け、さまざまな業界から注目を集めています。
従来型のコンビニエンスストアやスーパーマーケットとは異なり、営業時間や店休日、立地条件などの制限を受けにくいところも、無人販売所の大きな特徴です。
店員の確保が必要ないことから深夜や早朝でも無人で営業できますし、深夜帯の高い人件費を支払う必要もありません。
また、無人販売機のサイズやシステムによっては狭いスペースへの設置や、店員の配置が難しい郊外など、従来型の店舗では難しい地域での開業も可能です。
無人販売所の設置場所
無人販売所の一般的な設置場所の例は次のとおりです。
- 駅周辺
- オフィス街
- 住宅街
- 観光地
- 空港内
- 病院内
- 学校内
無人販売所は店員とのやりとりの時間が省かれる分、買い物にかかる時間が短縮されます。そのため、駅周辺やオフィス街、空港内などの急いでいる人が多い場所との相性がよい店舗形態といえます。
また、非接触・非対面で欲しい商品を購入できる無人販売所は、感染症対策としても有効なことから病院内や学校内など、さまざまな場所に設置できます。
設置場所を選ぶ際には、ターゲットとなる顧客層や販売する商品、競合店の状況などを考慮する必要があります。
無人販売所の開業に必要な許可
無人販売所の開業には、食品関係法令に関する許可が必要になる場合があります。必要な許可は販売する商品や設置場所によって異なりますが、一般的な許可には以下のようなものがあります。
- 営業許可
- 食品衛生許可
これらの許可を取得するには、それぞれの管轄官庁に申請する必要があります。申請に必要な書類や手続きは、管轄官庁によって異なりますので事前に確認しておきましょう。
以下の記事で無人販売所の開業に必要な許可について、さらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事>>無人販売所の開業に必要なものとは?盗難対策や導入事例も紹介!
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無人販売所を作るのに必要なシステム
無人販売所の開業には、「店員の代わり」となるシステムの導入が欠かせません。
業態・業種によって最適なシステムは異なりますが、どの店舗でも導入しておくとよい無人販売システムを3つ紹介します。
なお、以下の記事でも無人店舗に必要なシステムを詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事>>無人店舗に必要なシステムとは?メリット・デメリットや導入事例も紹介
セルフレジシステム
セルフレジシステムは、顧客が自分で支払いをおこなうためのシステムで「無人決済システム」とも呼ばれています。
セルフレジシステムにはいくつか種類があり、以下のようなタイプが一般的に導入されています。
- タッチパネル式セルフレジ
- バーコードスキャナー式セルフレジ
- 顔認証式セルフレジ
- スマホ決済対応セルフレジ
セルフレジシステムは製品によって機能や価格もさまざまなため、販売する商品や顧客層、予算などを考慮しながら選ぶことが大切です。
防犯システム
無人販売所は店員が常駐していないため、万引きや不正行為への対策が非常に重要です。
小売店での万引きは利益損失に直結するため、次のようなシステムを導入しておきましょう。
- 防犯カメラ
- 監視システム
- 非常ボタン
- 防犯センサー
上記の防犯システムは、複数組み合わせて使うことも可能です。設置場所や販売する商品、予算などを考慮しながら、最適な防犯システムを選定しましょう。
遠隔接客システム
遠隔接客システムは、顧客からの質問や注文に対して遠隔で店員が接客できるシステムです。
店員が居る場所と常時つながっているモニターを設置し、顧客が必要なタイミングで呼び出せるようにしておきます。
無人での店舗運営でも、顧客への接客が可能な環境を作ることで顧客満足度を高め、売上につなげることが可能になります。
無人販売所のメリット
ここからは、無人販売所の代表的なメリットを3つ紹介します。
無人販売所の開業により、どのようなメリットが得られるのか詳しくみていきましょう。
コストの削減につながる
無人販売所は、「無人」での店舗運営のため店員を確保する必要がなくなるため、人件費の削減につながります。
商品の陳列や補充、清掃など人の手が必要な業務も一部ありますが、多くの業務をDX化することにより、大幅な人件費削減と人手不足の解消につながることは間違いありません。
また、状況によっては、有人店舗よりも家賃をおさえて設置場所を探すことも可能です。
24時間営業を実現しやすくなる
無人販売所は店員が常駐していないため、24時間営業を実現しやすいというメリットもあります。従来型の店舗では人材確保の観点から、営業時間が制限されてしまうケースも少なくありません。
しかし、無人販売所では店員の有無にかかわらず店舗を開店できるため、有人店舗に比べて24時間365日の営業が容易に実現できるのです。
在庫管理の効率化につながる
無人販売所では、セルフレジシステムや在庫管理システムなどを導入することで、在庫管理を効率化することができます。
在庫管理の効率化は従業員の負担を軽減するだけでなく、商品のロスを減らし、売上アップにつなげられる要素でもあります。
無人販売所のデメリット・欠点
多くのメリットがある無人販売所ですが、その一方でデメリットとなる部分もあります。
ここでは、無人販売所のデメリットと欠点について解説していきます。
セキュリティ面でのリスク
「店員を常駐させる必要がない」という無人販売所のメリットは、「店員がいないことによるリスク」を生み出すことにもなります。
店内に人の監視がないことにより、盗難が発生するリスクは否めません。
導入・運用にコストはかかりますが、防犯システムを導入することでリスクの軽減につなげることが最善策となります。
関連記事>>無人販売所における盗難の実態と傾向を分析!法律や規制についても解説
IT技術への依存は避けられない
無人販売所の設備である「セルフレジシステム」や「防犯システム」などは、すべてIT技術です。
そのため、導入しているシステムが故障した場合、営業が停止してしまう可能性もゼロではありません。
状況によってはシステムの回復に時間がかかり、営業停止期間が長引くケースもあります。
このような状況を回避するためにも、定期的な更新やメンテナンスが必須となります。
迅速な顧客対応が難しいケースもある
店内で顧客が商品について質問したい場合や、困ったことがあった場合に、すぐに対応できない点も無人販売所のデメリットの1つです。
コミュニケーションが必要な場面で対応できなければ、顧客は有人店舗へ流れ機会損失につながる可能性もあります。
顧客が求めるタイミングですぐに対応できるように、遠隔接客システムを導入して顧客との接点をもち続けましょう。
無人販売所を成功させるポイント
無人販売所を開業したからといって、必ずしも成功するわけではありません。
そこで、無人販売所を成功させるためにも、以下のポイントをおさえておきましょう。
- ターゲットとなる顧客層を明確にする
- 立地条件の良い場所を選ぶ
- 売れる商品を取り扱う
- 必要なシステムをすべて導入する
- 顧客満足度を高めるための工夫をする
- プロモーション活動をおこなう
無人販売所の開業にあたり、どのような顧客層をターゲットにするかを考えることで、「どこに」「どのような商品を扱う」など店舗の方向性や必要なものが明確になります。
また、店舗で扱う商品が決まっていれば必要なシステムを探しやすく、スムーズに開業準備を進められます。
無人販売所を開業したあとは、新規顧客の獲得・リピーター獲得に向けて効果的なプロモーションを企画し実行していきましょう。
上記のポイントを意識することで、無人販売所を成功に導きやすくなります。
無人販売所の事例紹介
ここからは、無人決済システム「TOUCH TO GO」を導入した無人販売所の事例を紹介します。
高輪ゲートウェイ駅 無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」
高輪ゲートウェイ駅内にある無人AI決済店舗の「TOUCH TO GO」です。
TOUCH TO GOはウォークスルー型の無人販売システムで、事前登録やアプリのダウンロードは不要。誰でもいつでも店舗を利用できます。
システムにはレジ機能・商品管理・売上分析と多彩な機能が搭載されており、導入により人件費を最大75%削減可能です。
コールセンターと常時つながっているため、顧客からの問い合わせにも迅速に対応できます。
関連記事>>高輪ゲートウェイ駅 無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」がサービス開始
ハイランドリゾート株式会社 FUJIYAMA BAZAARハイランドリゾート店
富士山の麓にある「ハイランドリゾート ホテル&スパ」は、ホテル内のお土産店に「TTG-SENSE」を活用した無人販売店舗を設置しています。
同店舗は人手不足の解消とホテルの利便性、顧客満足度の向上を目指した取り組みとして開業しました。
ウォークスルー型の無人販売システムを導入することで会計がスピーディになり、幅広い宿泊客にスマートなショッピング体験を提供しています。
さらに、人材確保が不要になったことで24時間営業も実現しました。
関連記事>>ハイランドリゾート株式会社 FUJIYAMA BAZAARハイランドリゾート店
株式会社ファミリーマート トモニー中井駅店
新宿線中井駅南口にある「トモニー中井駅店」は、無人決済システムを導入した、ファミリーマートのフランチャイズ店舗の一号店です。
一般的な無人販売システムとは異なり、専用アプリや顔認証での個人情報が不要なことなど「日常で誰でも利用できる」点が、ファミリーマートの考え方に合致しているとして、導入に至りました。
商品バーコードのスキャンが不要となるTOUCH TO GOのシステムにより、時間節約ニーズの高い通勤時間や、移動中の短時間でも手軽な買い物を実現しています。
さらに、店舗のオペレーションコスト低減・人材不足の解消を目指すことも可能になりました。
関連記事>>株式会社ファミリーマートのみなさんにお話を伺いました。
まとめ
無人販売所を開業する際は、ターゲットとなる顧客層や販売する商品、設置場所などを慎重に検討する必要があります。
無人販売所には、従来型の店舗とは異なるメリットとデメリットがあり、どちらも理解したうえで開業・運営していくことが大切です。
どのような業種・業態で無人販売所を開業する場合でも、メリットを最大限に活かし、デメリットを最小限におさえることで、無人販売所を成功させることができます。
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