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コストコ再販店はおすすめできる事業?仕組みや利益構造、失敗例まで解説

こんにちは。無人決済店舗システムを提供しているTOUCH TO GO 編集部です。

コストコの商品を小分けで販売する「コストコ再販店」は、非会員でも購入できる手軽さから注目を集めています。しかし、「本当に儲かるのか」「すぐ閉店している店も多いのでは」と感じている経営者の方も多いのではないでしょうか。

実際、コストコ再販店は参入障壁が低い反面、立地選びや価格設定を誤ると集客が伸びず、短期間で撤退に追い込まれるケースも少なくありません。

そこで今回の記事では、コストコ再販店の仕組みや収益構造、起こりやすい失敗例や成功している店舗に共通するポイントを解説します。

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監修者プロフィール

阿久津 智紀
株式会社TOUCH TO GO 代表取締役社長
阿久津 智紀
2004年にJR東日本へ入社。駅ナカコンビニNEWDAYSの店長や、青森でのシードル工房事業、ポイント統合事業の担当などを経て、ベンチャー企業との連携など、新規事業の開発に携わる。
2019年に株式会社TOUCH TO GOを設立。無人決済店舗システムを提供し、次世代型小売の拡大に取り組んでいる。

コストコ再販店はどんなビジネス?

ここではまず、コストコ再販店がどのような仕組みで成り立っているビジネスなのかを見ていきます。

コストコ再販店の定義

コストコ再販店とは、コストコで販売されている商品を仕入れ、小分けや単品にして販売する小売ビジネスです。

メーカーや卸から直接仕入れるのではなく、コストコそのものを仕入れ先として活用している点が最大の特徴です。

ただし、コストコの公式店舗やフランチャイズではなく、あくまで独立した事業者が運営する小売店であり、一般的な小売取引の延長線上にあります。

仕入れた商品は、そのまま販売する場合もあれば、複数個入りの商品を小分けにして販売することもあります。 

仕入れと販売の基本構造

多くの場合、経営者自身やスタッフがコストコの店舗へ足を運び、必要な商品をその都度仕入れます。仕入れ価格はコストコの店頭価格が基準となるため、価格交渉や値下げができる余地はほとんどありません。

一方、販売方法の自由度が高い点は大きな特徴です。有人の実店舗として運営するケースもあれば、無人販売所や24時間営業の小型店舗として展開されることもあります。

立地条件や人員体制に応じて運営形態を選べるのは、再販店ならではの強みといえるでしょう。

ただし、仕入れから販売までの工程をすべて自社で担う必要があります。例えば、以下のような作業が発生するため、単純に「仕入れて並べるだけ」で完結するビジネスではありません。

  • 商品の持ち帰り
  • 商品の保管
  • 商品の小分け
  • 商品の陳列

このようにコストコ再販店は、仕入れ価格が固定された前提のもと、販売方法や運営の工夫によって収益性を高めていくビジネス構造となっています。

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コストコ再販店がおすすめと言われる背景

コストコ再販店が注目され「おすすめ」と言われる背景には、はっきりとした市場ニーズがあります。ここでは、コストコ再販店がおすすめと言われる背景を解説します。

小分け販売へのニーズが高まり

コストコの商品は、大容量・まとめ売りが基本です。そのため、一人暮らしや少人数世帯にとっては「量が多すぎる」と感じられることも少なくありません。

コストコ再販店では、こうした商品を小分けや単品で購入できるため、「必要な分だけ買いたい」というニーズに応えられるのが大きな特徴です。特に食品ジャンルでは、食べきれない不安や保存の手間を避けたいという意識が強く、小分け販売は支持されやすい傾向があります。

近隣立地による利便性の高さ

もう一つの大きな理由が、立地による利便性です。コストコの実店舗は郊外に立地しており、車がなければアクセスしにくいケースも少なくありません。

その点、コストコ再販店は住宅街や駅近などに出店されることも多く、日常の買い物の延長で立ち寄ることも可能です。「コストコまで行くほどではないけれど、あの商品だけ欲しい」といった需要をしっかり拾えているのが特徴です。

このようにコストコ再販店は、商品そのものだけでなく、距離や時間、手間といった負担を軽減できる点も魅力となっています。

コストコ再販店で起こりやすい失敗

コストコ再販店は比較的始めやすいビジネスとして注目されていますが、事前の設計を誤ると想定通りに運営できないケースも少なくありません。

ここでは、実際に起こりやすい失敗例を中心に、その背景を解説します。

立地選びによる失敗

コストコ再販店で特に気をつけたいのが、立地選定のミスです。「人通りがある」「家賃が安い」といった理由だけで出店してしまうと、思うように来店数が伸びず、店舗が閑散としてしまうことがあります。

コストコ再販店は衝動買いよりも、「近くにあるから立ち寄る」「ついでに買う」などの利用動機が中心と考えられます。そのため、生活動線から外れた場所やターゲット層と合わないエリアでは認知されにくく、来店機会自体が生まれにくくなります。

たとえ無人販売や小型店舗であっても立地が集客に与える影響は大きく、出店場所の見極めは慎重に行う必要があります。

価格設定による失敗

価格設定が適切でない店舗も、失敗につながるケースの一つです。コストコ再販店では、仕入れ価格が店頭価格で固定されるため、価格の付け方次第で利益構造が大きく左右されます。

価格を抑えすぎると手間や運営コストを回収できず、結果として赤字が続いてしまいます。一方で、価格を上げすぎると「割高感」が強くなり、リピートにつながらない原因になります。

消費者は単純な価格の安さだけでなく、「近くで少量買える」「手間が省ける」などの付加価値を含めて判断しています。その価値に見合った価格設定ができていないと、継続的な運営は難しくなります。

商品選定が需要と合わない失敗

商品選定のミスマッチも、気をつけたい失敗の一つです。人気商品だからといって大量に仕入れても、地域の客層や生活スタイルに合っていなければ思うように売れません。

特に、消費頻度が低い商品や保存に手間がかかる商品ばかりを扱うと回転率が下がり、在庫リスクが高まります。コストコ再販店では、以下のようなポイントを見極める視点が欠かせません。

  • 出店先のエリアで
  • どの商品が
  • どのくらいの量で求められているか

なお、収益性やビジネスとしての現実面については、 以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

関連記事>>【衝撃】コストコ再販店は「本当に儲かる」!?3つのメリットを紹介!

コストコ再販店で成功している店舗の共通点

コストコ再販店は、同じ商品を扱っていても、店舗によって集客や売上に大きな差が出ます。その違いは特別なノウハウというよりも、立地や商品構成、運営の考え方といった基本的な部分にあります。

ここでは、実際に安定して運営されている店舗に共通するポイントを、経営判断の視点から見ていきましょう。

非会員でも来店しやすい立地条件

成功しているコストコ再販店に共通しているのが、来店のハードルが低い立地を選んでいる点です。例えば、住宅街の近くや駅から徒歩圏内、ほかの買い物のついでに寄れるエリアなどが代表的です。

非会員向けの業態である以上「わざわざ行く」立地では集客が安定しにくく、近さや気軽さが重要な判断軸になります。

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売れ筋に絞った品揃え

品揃えを必要以上に広げないことも重要な要素の一つです。コストコ本家と同じように幅広いジャンルの商品を取り扱うのではなく、回転が早く、需要が読みやすい商品に絞って展開しています。

売れ筋商品に絞ることで、在庫の滞留や廃棄リスクを抑えやすくなります。また、来店する側にとっても「ここに来れば定番が買える」という分かりやすさが生まれ、リピートにつながりやすくなります。

関連記事>>コストコ再販店で人気の商品カテゴリ5選!運営時の注意点も解説

小分け販売を前提とした商品提供

成功している店舗では、小分け販売を例外的な対応ではなく、最初から前提として設計しています。単に分けて売るのではなく、量や価格が利用者の感覚に合うよう調整されているのも大きな特徴。

少量で試したい人や、保存スペースを気にする人にとって、買いやすい単位で提供されているかどうかは重要な判断材料になります。小分けを前提に考えることで、商品選定や価格設定の基準も明確になり、運営全体がブレにくくなります。

集客につながる運営形態

運営形態も、成功している店舗に共通するポイントの一つです。有人販売にこだわらず、無人販売を取り入れたり営業時間を長く取ったりするなど、来店しやすさを重視した形が選ばれています。

特に、仕事帰りや早朝・夜間など、通常の営業時間では取りこぼしやすい時間帯をカバーできている店舗は、安定した来店数につながりやすくなります。

利益を確保しやすい価格設定

成功している店舗は、価格設定においても一貫した考え方を持っています。安さだけを売りにするのではなく、「立地条件」や「小分け販売」などの付加価値を踏まえた価格が設定されています。

結果として、「高すぎないが、安売りでもない」水準に落ち着いているケースが多く見られます。この価格感を維持できるかどうかが、継続的に利益を確保しながら運営を続けられるかを左右します。

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コストコ再販店の参入前に検討すべきポイント

コストコ再販店は始めやすい一方で、事前に理解しておかないと後から対応が難しくなる点もあります。

ここでは、参入前の段階で必ず把握しておきたいリスクや注意点を、制度面と運営面に分けて見ていきます。

制度面で避けられないリスク

コストコ再販店は、コストコの公式事業ではないため、本家の販売ルールやサポートをそのまま受けられるわけではありません。特に注意すべきなのが、返品や返金に関する扱いです。

再販店として販売した商品は、コストコの返品ポリシーが適用されないケースが一般的です。

そのため、消費者からの返品要望があった場合でも、店舗側の判断で対応する必要があります。また、商品不良やトラブルが発生した際も、最終的な責任は再販店側が負うことになります。

このように、制度面では「本家と同じ感覚で運営できない」という前提を理解したうえで、ルール設計や説明方法を考える必要があります。

運営面で発生しやすいリスク

運営面で注意したいのは、価格設定と在庫管理です。仕入れ価格が固定されている以上、価格を下げすぎると利益が出にくくなり、高くしすぎると売れ行きが落ちる可能性があります。

また、小分け販売を行う場合は、在庫の回転が鈍るとロスが発生しやすくなります。売れ筋を見誤ったり、仕入れ量を増やしすぎたりすると、結果として在庫を抱えることになりかねません。

コストコ再販店は、シンプルに見えて、日々の運営判断が結果に直結しやすい業態です。その点を理解したうえで、無理のない運営体制を想定しておくことが重要です。

以下の記事でコストコ再販店の違法性や違法になるケースを紹介しています。あわせてご覧ください。

関連記事>>コストコ再販店は「違法」!?転売との違いやメリット・デメリットを解説

コストコ再販店をおすすめできる経営者像とは?

コストコ再販店は、すべての経営者に向いている事業ではありません。ただし、考え方や事業フェーズによっては相性の良い場合もあります。

ここでは、コストコ再販店の開業がおすすめな経営者の特徴を紹介します。

小規模事業から始めたい経営者

大きな初期投資をかけずに事業を始めたい経営者にとって、コストコ再販店は検討しやすい業態です。商品開発や仕入れ先の開拓が不要なため、事業立ち上げのハードルは比較的低く抑えられます。

また、店舗規模を小さく始めたり、無人販売などを取り入れたりすることで、段階的に運営を広げていくことも可能です。まずは小さく始め、手応えを見ながら調整したいと考えている経営者には向いていると言えるでしょう。

在庫リスクを抑えたい経営者

在庫を大量に抱えることに不安を感じる経営者にとっても、コストコ再販店は良い選択肢になり得ます。というのも、売れ筋商品に絞って仕入れを行い、小分け販売を前提とすれば、在庫の回転を意識した運営がしやすくなるからです。

もちろん在庫リスクがゼロになるわけではありませんが、商品構成や仕入れ量を調整しやすい点は大きなメリットです。このような理由から、コストコ再販店は在庫管理を重視し、無理のないペースで事業を回したい経営者にとって取り組みやすい業態と言えます。

まとめ

コストコ再販店は、コストコの商品を扱うという分かりやすさがある一方で、誰でも安定して成功できる事業ではありません。仕組み自体はシンプルですが、立地選びや商品構成、価格設定といった基本的な判断が結果に表れやすい業態です。

成功している店舗では特別な施策を行っているわけではなく、来店しやすい立地を選び、売れ筋に絞った運営を続けるなど、基本を丁寧に積み重ねていると考えられます。

そのため、参入を検討する際は流行やイメージだけで判断するのではなく、ご自身の事業スタイルやリスク許容度と照らし合わせたうえで、無理のない形を考えていきましょう。

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コストコ再販店は近年増加傾向にあります。初めて小売事業をやる方にとって、始めやすい一方で、しっかりと準備や利益向上の仕組みづくりを考えておかないと失敗してしまうケースが多いです。ぜひ、以下の資料でコストコ再販店の始め方について確認してください。

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